2022年6月時点、安否確認システムは導入しておりませんでした。
当時の運用としては、職員との連絡用に個人LINEグループを作っておりました。有事の際は、担当者自ら文章を都度作成して個人LINEグループで安否確認を手動で実施しておりました。LINEが使えない職員へは個別に電話をして安否確認を実施しておりました。
導入前に抱えていた課題や、既存の安否確認システム導入時の課題や不満はどんなところでしたか?
情報機器を使い慣れている職員もいれば、慣れていない職員もおり、いわゆる職員間の情報リテラシーの格差問題を抱えておりました。また、LINEの文章で安否確認を行っても、各自の回答も文章で返ってくるため、回答事項がばらばらとなっておりました。そのため、被害状況の把握に時間がかかっておりました。当院は福島県伊達市の中で唯一透析の出来る病院ということもあり、診療の継続性を担保するためにも、まずは従業員の安否を迅速に把握できるようにする必要であるという課題がありました。特に、有事の際には生活インフラである電気・ガス・水道などが使えるかどうかの確認も職員が行う必要があったため、従業員の安否確認は急務と考えておりました。
安否確認bot for LINE WORKSの導入決定のポイントは?
普段使い慣れているLINEで回答出来るというのが最大の決定ポイントとなりました。検討の中で、メールで行う安否確認システムも検討にあがりましたが、職員への携帯電話のメール設定変更指示をする必要があり、導入にハードルがありました。また、ブラウザ上で回答するタイプの場合、有事の際にブラウザ上でシステムにログインをして回答する必要があり、医療現場ではもっとシンプルな運用ができるものが好ましく、普段使い慣れているLINEで回答できる安否確認BOT for LINE WORKSを選択しました。
また、集計結果についてもログイン不要でスマートフォンに最適化されており、瞬時に集計結果が把握できることも大きなポイントとなりました。
他にも、質問事項を自由に作成できたり、複数住所登録機能などかゆいところに手が届く機能もたくさんあり、導入決定のポイントとなりました。
導入後はいかがでしょうか?
実際に導入してみて、とても利用しやすいシステムと感じております。当院では新規採用者に対して必ず安否確認システムの操作説明を行っております。職場の特性上、高齢の方も多いのですが導入説明がとても簡単にできております。また、安否確認訓練もとてもやりやすいということがあげられます。当院ではいつ災害がきても適切に対応ができるよう、年2回の頻度で安否確認訓練を実施しております。基本的に30分以内でほとんど回答が返ってきて、 6時間以内では回答率はほぼ100%で推移している状況です。
また、大雪や大雨にも対応しているので地域特性上、大変助かっております。